2015-01-01から1年間の記事一覧

最強おばさん列伝

私が日本に生まれてよかったなと感じるのは、同じ出来事でも季節によってまったく違う姿を見せてくれる時だ。 例えば冬の雨上がりは、空気が冷たく澄んでとても気持ちいい。ひんやりとした空気を大きく吸い込むと、体の内側が洗い流されるような気分になる。…

世界は手の届く範囲に置いておきたい

とうとう冬がやってきた。布団の中がぬくぬくと居心地のいい季節だ。 あと少し、もう少しと布団にこもっているうちに起きなきゃいけない時間を過ぎて……なんて日常茶飯事なのではないだろうか。 もう目が覚めているのに、布団をめくったとたんにひんやりとし…

ラブのつくホテルはもう少し地味に

夜更かしを続けていたら、だんだんと眠りにつく時間が遅くなり、気が付けば明け方まで眠れなくなった。 このままではマズいと、一晩寝ずに生活習慣をなおそうとしているのだが、結局変な時間に寝てしまう。おかげで狂った生活習慣のまま暮らす日々だ。 かく…

夢の彼

寒くなってくると布団から出るのが億劫だし、ついつい朝寝坊してしまう。惰眠をむさぼっているといろんな夢を見て、これが案外楽しいのだ。 私は自分の夢が好きだ。私の夢はいつもどことなくファンタジーで、茫漠とした世界の広がりを感じさせてくれる。たと…

私と「SNEAKY RED」

愛は思わぬところから、殴りつけるように降ってくるものなのかもしれない。残酷に暴力的に降りしきる雨だって、最後には大地を潤し晴天を連れてくるのだ。 と、いい感じに言ってみたが、この作品はただの暴力からはじまる。しかも容赦ない一方的な暴力だ。さ…

痛みだって思い出さ

▽今週のお題「私のテーマソング」 小さい頃、私の家のまわりは田んぼだらけだった。近道のあぜ道を通りながら自作の歌をいつも歌っていたので、家に帰ると母に「ああ、アンタが帰ってきてると思ったわ。今日はなんの歌だったの?」と笑われる始末だ。 中学校…

一人また一人と消えていく

太陽はしぶとく夏にしがみついていながらも、風が着実に秋をはこんできているこのごろ。みなさまいかがお過ごしでしょうか。 今日は季節はずれの、背筋が「ゾッ」とするお話をいたしましょう。 それは私が友人とLINEでやりとりしていたときのことでした。 友…

岸本さんの愛の深さにシャッポを脱ぐ

見事討ち死にを果たした。 螺旋丸にハート(心臓)をぶち抜かれ、木の葉隠れの里の大地を全身で味わっている。うおお、ボルト、ナルト~、君たちはどうしてそんなにかっこいいの!君たちの魅力に私の全身はバイブのように震えているぞ! ピンポンパンポン♪ …

私と「海辺のエトランゼ」

私は今日、ついにボーイズがラブする漫画に手をつけてしまった。 いや、以前からちらちらと見たりはしていたのだ、興味が津々だったのだ。しかし明確にボーイズがラブしている本を買って読んだのは、これが初めてである。 一言で言えば、新世界だった。ホモ…

盆と正月はゲイの鬼門

私がいま一人暮らしをしている家は、実家から3、4駅ほど離れたところにある。電車で一本で帰れるので、「帰ってこい」という指令が母からくだるのも日常茶飯事だ。普段は面倒くさいのでアレやコレやと理由をつけて断っているのだが、さすがにお盆くらいは顔…

「あいつ私のことが好きだったんじゃないか」症候群

「はやく来てほしいから、きゅうりの馬で走ってこれるように」 「帰りはたくさんおみやげをもってゆっくり無事で帰れるように、茄子でつくった牛に乗って」 私はお盆が好きだ。別にお盆だからといって、きゅうりの馬や茄子の牛をつくるわけではない。しかし…

夏、海、男

ついに夏がやってきた。 今年の太陽はやたらと強くて、私の皮膚組織を殺そうとやっきになっているようだ。引きこもりの白い肌は、太陽の光にあぶられて悲鳴をあげている。 あまりにも暑いので、いっそのこと暑さ(熱さ?)を追求してやろうと、汗がほとばし…

スーツを脱いだ姿が見たい

私には苦手なものが二つある。 一つは湿気だ。じめじめとした空気の中にいると、湿気たせんべいのようにふにゃふにゃになってしまう。 梅雨時の私の歯ごたえの無さたるや、生まれたばかりの小鹿のようだ。 そしてもう一つは暑さだ。もともと少ない体力が熱に…

愛としょうゆはエッセンス

風邪をひいてしまって、ここ二日ほど寝込んでいた。 いろいろとしんどいことがあって、肉体的にも精神的にも無理がきていたのだと思う。体が「ちょっと休め」のサインを出したのだ。 一年の中には決まった行事がある。 年越し、バレンタイン、ひな祭り、こど…

愛のレッスンABC(A君とB君の場合)

「愛されるのには練習が必要だ」というのが私の持論である。 例えばここに二人の男の子を登場させよう。 A君はクラスの中心的人物でみんなに好かれ、失敗しても笑ってすまされてしまうお調子者だ。 一方のB君はちょっぴり引っ込み思案で、失敗すると「大丈夫…

君の悩みを聞きたくて

昼間の気温がメキメキとあがって、冬がどんどん遠ざかっていくのを感じる。 ああ、待ってあなた、行かないで。私あなたが好きなの。そんな風にすがってみても、時は無常に流れていく。 現実を受け入れることにして、今日は大掃除をかねて衣替えを実施した。 …

呆れた顔で笑ってよ

新年度が始まって、はや一ヶ月。 新入社員や新入生という言葉を見る機会が多くなり、フレッシュパワーと花粉を目から流し込まれて悶絶している。 私の通う大学にもピカピカの一年生がはいってきて、学内の平均年齢が2歳くらい若返った。 この間まで高校生だ…

関西の風

春が近づいてきたからか、雨が多い。 私は無力だ。洗濯物がドンドンたまっていくのを、なす術もなく眺めることしかできない。 もしも私に天候を操る力があれば、洗濯物をしたい人リストを作るだろう。リストに人が溜まってきたら一日晴天の日をつくって、思…

恋の味

しばらく更新をほっぽらかして遊び呆けていた。 そうしたところ「更新まだですか?」という言葉を超えて、「生きていますか?」というおたよりをいただいてしまったので、生存報告をしにきた次第だ。 ワタクシ、生きております。 近頃よく、恋とはなんぞやと…

君は俺の18禁

背後にある温もりが、ゆっくりと呼吸する気配がする。 落ち着きかけた心臓は、身動きして身体が触れるたびにあるべき場所から飛びだした。私はだき枕を強く抱きしめて、それを力ずくで元々の場所に戻そうと苦心する。 「だき枕っていいんですか?」 低くかす…

今すぐここから私を攫って

もうこんな生活耐えられない! 私はちゃぶ台もひっくり返らんばかりの勢いで立ち上がった。そのままベッドへ飛び込み、毛布を引っかぶる。 ついに限界がきたのだ。 世の中には、しゃべることでストレスを発散する人種がいる。主に女子高生やおばさん、おばあ…

親の心子知らず

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。 毎年思うことだが、この挨拶はいつごろまでしていいんだろうか。まだ一月なので問題ないということにしておこう。 年が変わったというのに私はあいかわらずボケナスで、やらかすばかりの毎日だ。 今年…