夏、海、男

ついに夏がやってきた。 今年の太陽はやたらと強くて、私の皮膚組織を殺そうとやっきになっているようだ。引きこもりの白い肌は、太陽の光にあぶられて悲鳴をあげている。 あまりにも暑いので、いっそのこと暑さ(熱さ?)を追求してやろうと、汗がほとばし…

スーツを脱いだ姿が見たい

私には苦手なものが二つある。 一つは湿気だ。じめじめとした空気の中にいると、湿気たせんべいのようにふにゃふにゃになってしまう。 梅雨時の私の歯ごたえの無さたるや、生まれたばかりの小鹿のようだ。 そしてもう一つは暑さだ。もともと少ない体力が熱に…

愛としょうゆはエッセンス

風邪をひいてしまって、ここ二日ほど寝込んでいた。 いろいろとしんどいことがあって、肉体的にも精神的にも無理がきていたのだと思う。体が「ちょっと休め」のサインを出したのだ。 一年の中には決まった行事がある。 年越し、バレンタイン、ひな祭り、こど…

愛のレッスンABC(A君とB君の場合)

「愛されるのには練習が必要だ」というのが私の持論である。 例えばここに二人の男の子を登場させよう。 A君はクラスの中心的人物でみんなに好かれ、失敗しても笑ってすまされてしまうお調子者だ。 一方のB君はちょっぴり引っ込み思案で、失敗すると「大丈夫…

君の悩みを聞きたくて

昼間の気温がメキメキとあがって、冬がどんどん遠ざかっていくのを感じる。 ああ、待ってあなた、行かないで。私あなたが好きなの。そんな風にすがってみても、時は無常に流れていく。 現実を受け入れることにして、今日は大掃除をかねて衣替えを実施した。 …

呆れた顔で笑ってよ

新年度が始まって、はや一ヶ月。 新入社員や新入生という言葉を見る機会が多くなり、フレッシュパワーと花粉を目から流し込まれて悶絶している。 私の通う大学にもピカピカの一年生がはいってきて、学内の平均年齢が2歳くらい若返った。 この間まで高校生だ…

関西の風

春が近づいてきたからか、雨が多い。 私は無力だ。洗濯物がドンドンたまっていくのを、なす術もなく眺めることしかできない。 もしも私に天候を操る力があれば、洗濯物をしたい人リストを作るだろう。リストに人が溜まってきたら一日晴天の日をつくって、思…

恋の味

しばらく更新をほっぽらかして遊び呆けていた。 そうしたところ「更新まだですか?」という言葉を超えて、「生きていますか?」というおたよりをいただいてしまったので、生存報告をしにきた次第だ。 ワタクシ、生きております。 近頃よく、恋とはなんぞやと…

君は俺の18禁

背後にある温もりが、ゆっくりと呼吸する気配がする。 落ち着きかけた心臓は、身動きして身体が触れるたびにあるべき場所から飛びだした。私はだき枕を強く抱きしめて、それを力ずくで元々の場所に戻そうと苦心する。 「だき枕っていいんですか?」 低くかす…

今すぐここから私を攫って

もうこんな生活耐えられない! 私はちゃぶ台もひっくり返らんばかりの勢いで立ち上がった。そのままベッドへ飛び込み、毛布を引っかぶる。 ついに限界がきたのだ。 世の中には、しゃべることでストレスを発散する人種がいる。主に女子高生やおばさん、おばあ…

親の心子知らず

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。 毎年思うことだが、この挨拶はいつごろまでしていいんだろうか。まだ一月なので問題ないということにしておこう。 年が変わったというのに私はあいかわらずボケナスで、やらかすばかりの毎日だ。 今年…

昨日生まれたと思ったら

ウィーン、ガガガガガ、ヂュギイイイイ。 こだまでしょうか。 いいえ、我が家の前を工事する音です。 昨晩、三時ごろ。 私はベッドにクッションをたてかけて、布団に埋もれてぬくぬくしながら本を読んでいた。 なんとなく眠たくなってきたけど、本はまだ半分…

ノーパン沼は深い

雨が降ったりやんだり。なんだかじめじめしていたり。天気がとっても不安定だ。 「パンツがないよ!このまま洗濯できなかったらノーパンだよ!」ってこの間騒いだけど、出かける予定がなかった日、けっきょく丸ごとノーパンで過ごしました。 あまりくわしい…

小暮写眞館

近ごろしょっちゅう投げやりな気分になる。 別に何があったというわけではない。日々はいつも通りだし、大した事件もないし、自分で言うのも難だが「幸せな毎日」だと思う。 だから不意にあーあ、と思ってしまうのは、完全に自分の内側のことが原因だ。 あり…

女子高生並みの強度が欲しい

十二月に入った途端に風が冷たくなって、日々震えながら過ごしている。 いやほんと、ここ数日でびっくりするほど気温が下がった。 ついこの間までは日中の日差しは暖かくて、冬物の上着を着るかどうか迷うくらいだったのだ。ズボラな私はパーカーを一枚羽織…

紅葉を狩る

休日。いつものように惰眠をむさぼっていたら、友人の都くんから連絡がきた。 「はい……どうしたの……」 「紅葉狩りに行こう」 「今日は無理なんだぜ。来週ならいける」 「じゃあ来週。車で迎えに行くんで、そういうことで」 トントン拍子で話は進み、あっとい…

あなたのために

私は冬が好きだ。冬は温かいものを、温かいと思うことができる。 例えば肉まん。コンビニで買ったばかりの熱々をほお張ると、なんとも言えず幸せな気持ちになる。 持っているだけで手が温まるし、冷え切った空気の中にほくほくと白い湯気が立ち上るのもいい…

こたつの中で膨らむいろいろ

この間まで「だんだん寒くなってきたなー」とか思っていたのだが、昨日今日でいきなり冷え込んで驚いている。 ツイッターを見ていたら、北海道のほうでは雪がつもりまくっているとか。ひええ、まだ十一月半ばなのに。試される大地には今年も試練の時期が訪れ…

女装とノーパン

雨が降りがちなせいで、なかなか洗濯ができない。このままではノーパン生活を余儀なくされそうだ。 部屋の中もじめじめしていて居心地が悪い。某アンパンの「顔が濡れて力が出ないよ」というセリフが頭をよぎる。 やる気が出ないのでベッドでゴロゴロしなが…

諸悪の根源は彼?

めっきり寒くなってきた近頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。 私は冬の生き物ですので、体にどんどんとエネルギーが漲ってくる(気がする)のを感じております。 街には銀杏が大量に落ちていて、とても臭いです。銀杏を街路樹として植えた人は、一体何を考…

いつだって上書き保存

昔から自分ってけっこう忘れっぽいな、と思っていた。なんで忘れてしまうんだろうと時々考えていたが、最近なんとなくその理由がわかってきた。 私は記憶がすぐに上書きされてしまうのだ。 だからやることが少なかったりすると、わりと記憶力がいい。 しかし…

ずっと笑って3

SS

ずっと笑って ずっと笑って2 三日間こんこんと眠り続けた。大学に行って誰かと顔を合わすのも嫌で、狭い部屋の中で現実から逃げるようにひたすら布団の上でうずくまっていた。 しかしそんな生活にも限界がきた。どんなに落ち込んでいても喉は乾くし、腹は減…

イヤなゲイの話

私はその日夕飯をどうしようか悩んでいた。 コンビニ飯や惣菜ばかりでは味も栄養も偏りがちだ。でも自分で料理をするのはめんどうくさい。ちゃんと野菜も買ってくれば惣菜でも大丈夫な気はするが、惣菜は揚げ物ばっかりなのだ。 ただでさえ弱りがちな胃腸だ…

あなたのハートを銛で一突き

風邪をひいた。 涼しくなってきて調子に乗って窓を開けて寝たら、その次の日からのどの調子がおかしくなって、気がついたら咳が出るようになった。 でもまぁ大丈夫かなーと思いながらいつも通りに生活していたら、今度は頭痛がするようになって、最終的に食…

腹痛クライシス

アルバイト先が駅のすぐ近くにあるので、窓から新幹線乗り場や駅への道がよく見える。 私は働いてる間ボーッとしていることが多くて、そういう時はだいたい道ゆく人を眺めている。それなりに大きな駅なので、いろんな人がいて面白い。 学校帰りの学生は買い…

夢は最後までみたい

本日も実にへっぽこな一日であった。 朝九時に目を覚まして、「早起きしたぞ!」といい気分になって二度寝した。次に起きたのは十二時過ぎだ。 携帯を開いてみたら、後輩から「起きてますかー?」と連絡がきていた。午前中に用事があったのを、すっかり忘れ…

いけませんお兄さん、こんなところで…

知人の森ちゃんから連絡がきた。 「霞ちゃん次のお休みひま?」 「いまのところ予定ははいってない」 「ちょうどよかった!じゃあ霞ちゃんちで酒飲みながら鍋しよう」 おいおい、私はここのところ睡眠不足、食欲不振、腹痛の三重苦に襲われてるんだぜ? そん…

痛みもろとも抱きしめて

九月に入ってからというもの、家にこもりっきりだ。このままでは家の中でしなびてしまう。 引きこもりにうんざりしてスーツでもクリーニングにだそうかと出かけたら、お店がお休みだった。なんてこったい。 金土日は需要が増えるので値段を高くして、木曜日…

夏の夜外を歩くと虫が顔にぶつかってくる

朝晩がずいぶん涼しく、過ごしやすくなってきた。冷房をつけなくてもすごせるくらいだ。 夜風が気持ちいいので調子に乗って窓をあけたまま寝たら、喉の具合がおかしくなった。外から乾燥した空気がはいってくるので、寝ている間にカラカラになってしまうのか…

泣いたっていいじゃない、人間だもの

里帰りから戻ってからこちら、平穏な日々を送っている。大学に入ってから一人暮らしを始めて分かったことが一つある。 私は一人の生活が性にあっているということだ。 例えば私は人と食事をするのが苦手だ。それは家族も例外ではない。 食べるのが遅いから自…